干し芋、蒸したサツマイモを薄切りにして乾燥させた加工食品で、
乾燥芋とも呼ばれます。発祥は静岡県とされていますが、
現在、総生産量の約９割を茨城県が担っています。

茨城県では、明治時代後期に干し芋作りが始められ、
サツマイモの生育に適した火山灰由来の水はけの良い土壌や、
冬場に雨が少なくミネラルを含んだ潮風の吹く気候風土が
乾燥の工程に適していると言われています。

干し芋の原料であるサツマイモは、栄養価の高い野菜です。
少量でも甘味が十分感じられるため、世界中で離乳食として使用されています。
栄養成分が豊富というだけでなく、サツマイモにはビフィズス菌の増殖を促進するペクチン
などの多糖類も含まれており、腸内環境を健康な状態に維持できます。
また、干し芋にはビタミンB、ビタミンC、ビタミンE、カリウム、鉄分、マグネシウムなどさま
ざまな栄養が含まれるため、近年、健康食品として注目されています。
粘り気のある歯ごたえにより咀嚼回数が増えて満腹中枢を刺激することから、
ダイエットにも効果があると言われています。